お知らせ

救急現場で市民が救命行動をためらう心理的障壁とは?

■2022年01月19日
救急現場で市民が救命行動をためらう心理的障壁とは?

京都大学大学院 予防医療学 卒業生の志田さんが下記の研究論文をCirculation Journal誌から発表しました。心停止に居合わせた市民が救命行動をとるかどうかを迷った際に、どのような心理的障壁を抱き、抱いた心理的障壁のうちどのようなものが実際の救命行動に関連しているのかを調べました。その結果、市民の救命行動を妨げる心理的障壁は、「倒れている人へ近づくことへの恐怖」や「救命行動を実施してよいか分からないこと」であることが分かりました。市民に救命行動を促すためには、救命講習会等において技術面だけでなく、救急現場で市民が抱く心理的障壁について実例を交えて紹介することや、市民が救命行動を行うことによって害になるような場面はないことを伝えることが重要だと考えます。

Shida H, Nishiyama C, Okabayashi S, et al. Laypersons' Psychological Barriers Against Rescue Actions in Emergency Situations - A Questionnaire Survey [published online ahead of print, 2021 Nov 10]. Circ J. 2021;10.1253/circj.CJ-21-0341.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/circj/advpub/0/advpub_CJ-21-0341/_article